オオルリ狙いで12日から連日水元公園に出かけたが、現地に着くのが遅いようでまったく写すことが出来なかった。
 待っている間、光が丘公園でもコマドリが出ているとの情報を聞き、一度行ってみたいと思っていたので、次の日に行ってみたが、現地着15時近くとかなり遅いスタート。
 着いてみると、重いカメラを持って歩き回るのが場違いの普通の都市公園。ネットで調べた「もみじ亭」に着くと、常連のカメラマン達が休憩していて、親切に撮影場所を教えてくれる。
 奥に行くと10人以上のカメラマンが、コマドリが出てきたようで皆シャッターを切り始めたが、場所が悪く自分には姿が見えない。餌付けをしている世話役の人が居て、もっと中央に来いと言って私のカメラをつかんで移動してくれた。私がぐずぐずしているので、このままではシャッターチャンスを逃すと思い親切心から出た行動だとは思うが、その時はあっけにとられた。おかげで一瞬だけ写せたが、CMとしては恥ずかしい限り。
 正直、自分は餌付けに抵抗はない。 私のような下手なCMは餌付けをしていないと撮すことすらままならず、餌付けをしている人には感謝している。
 以前は、餌付けが鳥にとっては良くないことだと教科書通りに思っていたが、最近、それが段々疑問に思えてきて、葦原を切り開き大規模物流センターを建設したり、虫喰いのような郊外の宅地造成、これだけ鳥の生息地を減らし、ますます厳しい環境に追い込んでいる人間が、渡りの途中の小鳥に食べ物を与えて、すこし楽をさせてあげることが、鳥にとって本当に悪いことなのか。
 鳥の生態を守る必要性は分かるが、生息環境を破壊することしかしない人間が、必死で変化について行こうとする鳥にせめて鋭気を養うための食事を出してあげることが悪だとはとても思えない。
 昨年行った柳沢峠のコマドリは人間達を上手に利用していて、したたかに見え、餌付けによる悪影響があるのか疑問に思える程、子育てが始まり、子どもの口に合わない餌付け用の虫が不要になったら、餌場には現れないとのこと、当たり前のことだが、命がけの子育てをしている鳥は、はっきりしている。
 ただ、狭い公園のジョギング道横の繁みでの餌付けにはやはり少し違和感があり、また渡りの途中と山中の繁殖地では鳥のリラックス度合いに違いがあるように感じられ、やはり柳沢峠の方が本来の姿には思えてしまうが。