※ 2018年になって何度かこの公園を訪れたが、念願のヤマシギに会うことはできなかった。
 来るたびに公園の整備が進むのだが、トイレは綺麗になっても丘はどんどん禿山になり、ヤマシギが隠れていた木陰は、幼稚園に入る前の幼児が歩き回れる唯の地面になってしまった。
 この子が少年になった時、ここがヤマシギやアリスイで有名な丘だったことを教えてくれる人はまだいるのだろうか。
 日本人はなんでもキチンと綺麗に仕事をやり過ぎる。 とても珍しい自然が残っていた公園を、ありふれた場所にしてしまったことに気が付かないほどに。 勿論、家族連れ、子供や若者が喜ぶ公園に整備したいのは当然だ。 ただ、「皆が喜ぶ=どこにでもある=普通」になってしまう危険が往々に。 動物の生息域は複雑だ、周りの環境が素晴らしいこのような場所は、公園内の少しの区画だけでも頑固に変えずに残し保護する、そのような知恵が無かったものか。
 一野鳥CMとして残念に思ってしまった。 こんな悲しい現実は日本国中いたる所で見られていることだろう。 果たして5年後この丘にヤマシギは戻っているのだろうか。 再度笑顔で訪れたいものだ。