ブッポウソウ

 天龍村でブッポウソウを保護しており毎年営巣していて、そろそろ巣立ちをしそうだとの記事を見て、思い切って出かけてみた。
 車で、行き5h、帰り渋滞6h、現地滞在5hの日帰り強行軍である。 ナビが古く、三遠南信自動車道なるものがあり、飯田山本IC経由で天竜峡ICを利用した方が便利だということを知らず、行きは飯田ICから山道を通った。山間の集落を抜けそれはそれで面白かったが。
 初めて来た天竜川、飯田線沿いの景色は素晴らしいの一言、途中「天龍村へ向かう国道、地方道へ向かう道路に通行止めはありません」との看板があったが、渓谷を削って縫うように走る県道1号は大雨が降ると直ぐに崖崩れが起きそうな道路だった。
 ただ、森と湖面の緑と渓谷にかかる霧、その中をくねくね這うように付けられ道、時々見える飯田線の鉄橋、山深い秘境ともいえる幻想的な景色が続いた。
 現地着6時、途中、村内の橋に地元の小学生が掛けた20個以上の巣箱を探しながら車を走らせた。 3カ所程見てみたが、CMの気配は無い。
 ライブカメラが設置してある、村役場の巣立ち間際の4羽の雛は、最後に見に行くことにして、まずは、役場に近い平岡橋に行ってみた。 CMは数人来ていたが、これから撮影を始めるようで状況は分からなかった。 人気スポットのはずで、巣箱に近寄らないでの看板はあったが、ギャラリーが少なすぎる。
 幸い、通り掛かった親切な地元の方が別のポイントを教えてくれた。 今は皆さんそちらへ行っているようで、昨日も30人程のCMが来ていたようだ。
 急いで車を走らせ移動。 こちらも有名なポイントのようで、車で河原まで降りることができ、駐車スペースもあり、CMにはとても便利な場所。
 遠方ナンバーの車が7~8台、カメラが13台ほど、バズーカのようなレンズが並んでいた。 その後どんどん増え最終的には30台程のカメラが並んだ。 自分のような日帰りではなく、龍泉閣などに宿泊して数人で撮影旅行にきているグループが多いようで、宿の朝食を食べゆっくり出かけてきた人でどんどん増えていった。
 準備をして巣箱を覗くと雛が嘴をだしていて、餌を待っているらしい。
 7時頃に親がやってきて給餌をしたが、曇りで山にはガスが懸かり全くシャッタースピードが上がらない、天気予報では快晴で熱中症に注意とのことだったが徐々に明るくはなったが、10時頃までは曇り空が続いた。
 ところが10時を過ぎたころから、急に日差しが強くなり一転して炎天下の撮影となってしまった。 皆さんたまらず、橋の下の日陰に避難して、鳥が来たときだけ慌ててカメラに戻ることを繰り返していた。
 自分はといえば、日陰にも入らず、じっと我慢して巣箱を見ていたが、睡眠不足で眠気が襲ってきて、さすが山の上紫外線で目も痛くなり、帰りの運転が心配になり諦めて昼前に帰ることにした。
 それでも4~5回は給餌を写すことが出来て、遠くまで来た甲斐があった。 疲れたので、村役場の巣箱はパスして、真っ直ぐ帰路に着いた。 帰った後、村のホームページを見ると、この日の9時に一羽目が巣立ちをしたようで、寄れば写せたかもしれないが、これはいたしかたがない。
 巣箱をねらった同じアングルからの撮影なので、代わり映えしない絵になってしまったが、
 (1)EOS 7D Mark II+ EF600mm/F4L ISⅡ+EXTENDER EF1.4X III
 (2)EOS-1D X Mark II+ EF600mm/F4L ISⅡ+EXTENDER EF1.4X III
の両方で写してみた。

 (1)EOS 7D Mark II+ EF600mm/F4L ISⅡ+EXTENDER EF1.4X III

 飛んでいると追いかけられず、ピントが合わないが、巣箱に近づいた時は何とか写せた。 大きく写せれば嬉しい単純な人間なので、EOS 7D Mark IIの絵でも結構満足している。
 尚、巣箱の側面には作った小学生の名前が大きく書かれているので、トリミングしてある。

 (2)EOS-1D X Mark II+ EF600mm/F4L ISⅡ+EXTENDER EF1.4X III

 同じく飛んでいると追いかけられず、ピントも合わせることができない。 かえって、EOS 7D Mark IIの方が良い絵が撮れる気がして不思議だ。 1D X Mark IIの良さが引き出せていない。 もっとカワセミでの修行が必要のようだ。